院長コラム
歯周病と新型コロナの関係
2022年1月 梅新デンタルクリニック
院長 米村 幸城
最近、歯周病と新型コロナの関係も注目されています。以前から、歯周病の方はインフルエンザにかかりやすいと言われていました。同様に、歯周病の方は、新型コロナにも感染→重症化しやすいそうです。なぜでしょう?謎解きをする前に、クイズをお出します。
Q1:地球上で口の無い動物を見たことがありますか?どうでしょうか?手・足・毛・目・耳・脳などが存在しない生き物は多いですね。実は、
A1:口と肛門の無い動物は、この惑星では生存できません。つまり、食物(栄養)を摂取する“口”は入り口で、老廃物を排泄する“肛門”は出口です。当然、食物(栄養)がなければ生き物は死んでしまいます。一方、食べるばかりで、出口がなければ、糞詰まりで死んでしまうでしょう(笑)。“肛門”の専門家ではありませんので、“お口”の話を進めさせていただきます。
Q2:あなたが日常、お口に入れるものを想像してみて下さい。人それぞれですが、どうでしょうか?
A2:-20度Cのアイス、高温の飲み物、堅焼き煎餅、激甘スイーツ、アルコール、柑橘類、お酢、激辛食品、タバコの煙など多種多様!ですね。つまり、通常は外から何も入ってこない“肛門”とは大きく異なり(笑)、お口の中の歯・歯茎・舌・粘膜は、超過酷な環境に毎日何度もさらされているのです(笑)。
さらに、「歯周病菌」や「虫歯菌」などのバイ菌がお口の中にイッパイいるとどうなるでしょう?当然、バイ菌の毒素(分解酵素・酸)がお口や喉の粘膜にもダメージを与えます。そこに、『インフルやコロナ』ウイルスが来たらどうでしょう?まさに、“ギリギリの攻防戦”が、お口の中で展開されるのです。
ダメージを受けたお口の中の粘膜は、無数のキズがある状態です。建物に例えるなら、外壁に多数ヒビが入り、雨漏りしてる状況です。細菌やウイルスが感染し易いのもうなずけますね。ですから、もし『体力・免疫力』が低下していたら、感染→発病→重症化もやむなし!でしょう。
やはり、耳にタコが無数にできるくらい、ご存知のとおり、コロナ対策の基本は、「正しいマスク装着」を含む「各種感染予防対策」です。さらに、歯を中心としたお口の中のケアを丁寧に行う事で、バイ菌の数を減らすことが可能になり、インフルやコロナの『感染リスク』を低減できます。しかも、心臓病・脳梗塞・糖尿病・認知症などの『生活習慣病』の予防にも繋がるのですから、やらなきゃ損!です。ところで、1998年、アメリカの歯周病予防キャンペーン【Floss or Die!】は衝撃的でした。
ところで、「獲得免疫」で最も重要な「HLA」と「 T 細胞」の関与が、新型コロナにおいても注目されています。先日「理化学研究所」の画期的な発表が論文掲載されました。
【新型コロナウイルスに殺傷効果を持つ記憶免疫キラーT細胞】
-体内に存在するもう一つの防御部隊-
https://www.riken.jp/press/2021/20211208_1/
昨年からお伝えしておりますとおり、「スパイクタンパク」を人の細胞内で合成させる「コロナワクチン接種」により、心筋炎・血栓症に代表される重度の副作用が多数報告されています。
おそらく、その原因は、今回報告された【記憶免疫キラーT細胞】が、ワクチン接種により「スパイクタンパク」の一部を細胞表面のHLAに提示した細胞(心筋細胞・血管内皮細胞など)を、『コロナ感染細胞!』と“誤認”して殺傷 or 傷害してしまうからではないかと推察しております。例えるなら、自国民に「敵の紋章」を着けることで、「味方の兵士」による“誤射”を誘発している状況でしょうか。