抜歯後の治療について
一般的な治療法として、
①、両隣りの歯を大きく削って3本まとめて銀歯をかぶせる、ブリッジという方法があります。
②、両隣りの歯に金属のバネをかける、部分入れ歯という方法もあります。
③、顎の骨の中にチタンのねじを埋め込むインプラントという方法もあります。
ブリッジや部分入れ歯の場合、ずさんな治療をされてしまうと、噛み合わせが悪くなったり、両隣りの歯も近い将来虫歯や歯周病になりやすく、3本とも共倒れになる可能性があります。
インプラントの場合、ずさんな治療をされてしまうと、医療事故が起きたり、周囲に炎症を起こして、インプラントが脱落してしまう可能性があります。
歯が抜けたまま放置しておくと、両隣りの歯や対合歯(咬み合う歯)が傾いたり、移動して、噛み合わせや見た目が悪くなります。
当院では、MI治療の一環として、歯をほとんど削らないダイレクトブリッジという治療法も選択可能です。歯へのダメージが非常に少ないので、予後も良好です。
部分入れ歯の場合も、金属のバネを使わないノンクラスプデンチャーという審美的な治療法も選択可能です。
私の父は、30年前、上の前歯に自費で金属の差し歯(メタルボンド)を入れてもらいましたが、上述の様に、メタルコアのクサビ効果により、歯根が割れてしまいました。割れた歯根は骨吸収(骨がやせてしまうこと)を予防するために保存しています。両隣りの歯をほとんど削ることなく、ハイブリッドセラミックスの人工歯を両隣りに接着(ダイレクトブリッジ)させています。幸い、10年以上問題なく機能しています。両隣りの歯を含め、予後も大変良好で本人も喜んでいます。