虫歯が痛い、歯が痛い
虫歯がひどくなると、何もしなくてもズキズキ痛んだり、甘いものを食べたときや何か食べ物を噛むと痛みが出たりします。
鏡で見てみると、虫歯になっているところは黒くなったり穴が開いていたりします。これは、虫歯菌(ミュータンス菌)が酸を作って歯を溶かしているからです。虫歯の穴が深くなって歯の神経に近くなると、菌の出す毒素の刺激で、ズキズキとした痛みを感じるようになります。
虫歯の治療というのは、昔は、虫歯に感染している部分より一回り大きく削って、銀歯を詰めたりかぶせたりするのが一般的な治療法でした。大きく削るのは、型を取って銀歯を入れやすくするためです。そのために虫歯がないきれいで健康な歯まで削るのです。
また、痛みを感じるのは歯の神経があるためなので、いい加減な先生の場合は虫歯の治療をしないで、てっとり早く神経を抜いてしまうこともありました。
…「昔は」と書きましたが、残念ながら、今もこの方法で治療されてしまうケースが多くみられます。これは完全に歯医者の都合であって、患者さんのための治療とはいえませんね。しかもこういった方法で治療をすすめられてしまうと、「将来、抜歯になってしまう可能性が非常に高く」なってしまうのです。
なぜ、虫歯治療で銀歯をつめると、将来抜歯になる可能性が高くなるのでしょうか?
虫歯を削った後、型をとって銀歯をつくり、歯にセメントを塗ってその銀歯をくっつけます。
①削る
②型を取る
③銀歯を作る
④歯にくっつける
の少なくとも4つの行程があります。
まず、①削るときにどれくらい削ってしまうか、という問題がひとつ。天然歯にまさるものはありませんので、常識的に言って、削れば削るだけ抜歯になるリスクは大きくなります。
②繊細な数ミクロン単位の世界の、口の中に入るものなのに、型取りの精度にも限界があります。(型取りに添える手がちょっと動いただけでも歪みが発生します。)
③「銀歯」って一般に呼ばれていますが、いったいあなたの口の中のその銀歯とやらは、何でできているかご存知ですか?ほとんどが、「金銀パラジウム合金」が使われています。シルバーのアクセサリーは置いておくだけで黒く変色(酸化)しますが、金銀パラジウム合金は、その不安定な銀が主成分(約50%)の合金です。また、パラジウムと銅(金銀パラジウム合金には銅も入っています)は、ヨーロッパでは妊婦や幼児には使用しないように勧告されており、次第に使われてなくなってきています。そんなものが口の中にずーっとあるというのは決して自然なことではないですし、少なくとも「良いこと」ではないのです。
他にも、異なる種類の金属がお口の中に入ることによるガルバニック電流が発生したり、金属が365日24時間、高温多湿のお口の中でイオン化して体内に溶出したり、酸化(サビと同義です)して劣化したり、天然歯に対して硬すぎるため、噛み合う歯を傷めてしまう、などの問題もあります。
また、あなたが最後に銀歯を入れたときのことを思い出してみてください。無理やりぎゅっぎゅと押し込んでみては、「ちょっと大きいな…」とかなんとか先生がつぶやきながら機械でキュンキュンと研磨して、はめてみてを何回かしませんでしたか?入れてすぐは、何か違和感があったでしょう?
初めて来院された患者さんのお口の中を見ると、ほとんどすべての方に銀歯がありますが、歯と銀歯に段差があったり、銀歯が大きすぎたり、噛む反対側の歯が銀歯とガンガンあたって、健康な歯が割れていたり…。美しく、機能的に、ぴったりとできるのは、実はそんなに簡単なことではないのです。
④幸運にもそれを乗り越えたとしても、決定的な問題があります。銀歯はセメントでくっつけるのですが、どうしてもセメントは唾液で徐々に溶けていきます。すると、歯と銀歯の間にすき間ができて、虫歯菌が入り込んで、つめ物の下、目に見えないところでむし歯が進行します。そうして虫歯が神経に達すると、神経が菌に感染して激痛を起こすので、やむを得ず神経を抜くことになります。神経を抜いた歯は、栄養が行き渡らなくなって枯れ木のようにもろくなり、折れやすくなります。歯が折れたら抜歯――こうして、歯を失ってしまうのです。
こんなことにならないための方法は一つ!
虫歯治療を受ける段階で、セメントを使う保険の銀歯ではなく、ハイブリッドセラミックという、つめ物の素材を歯と隙間なく直に接着できる、MI治療を選ぶことです。
MI治療では、歯と同じ色の白い素材を使います。
虫歯菌に感染している部分「だけ」を取り除くので、問題のない大事な天然歯を余計に削ってしまうこともありません。
見た目が白く自然で、「どこを治療したのか分からない!」とおっしゃる患者さんも多いです。(自然に見せるには技術がいるのですが、それも歯科医の腕の見せ所です!)
また普通、「虫歯治療」というと何回も通院しなくちゃいけないと思うかもしれませんが、当院のMI治療であれば、来院されたその日にむし歯を治療できます。MI治療は歯を削る量が少ないので、痛みもほとんどありませんし、万全を期して無痛治療をしていますのでご安心ください。
それから…もし今通院中の歯科医院で「抜歯しかありませんね。」と言われても、あきらめずに当院にお越しください。他院で「抜歯」と言われるような進行してしまった虫歯(C3、C4)でも、7割以上の患者さんの歯を残すことができています。
また、他院では通常、大きく削って銀歯となってしまう(つまり、歯を失うコースの)歯と歯の境目の「隣接面」と呼ばれる箇所も、当院ではMI治療が可能です。
これは相当の技術がなければできませんので、他院でできないと言われて銀歯になってしまう前に、削ってしまえば二度と元には戻せない大切な歯ですので、ぜひ相談してほしいと思います。
このように、もし、虫歯治療で歯医者さんに銀歯を入れられてしまうと、見た目も悪く、虫歯が再発しやすくなり、虫歯自体の痛みもさることながら、通院回数も治療時間も、治療時の痛みも支払うお金もどんどん大きくなっていきます。
虫歯に気付いた段階で、早く、きれいで、歯が長持ちするMI治療を受ければ、将来歯を失ってしまうリスクを最小限にできます。
虫歯がある程度大きくなっていても、つめ物やかぶせ物の虫歯の再発であっても、気づいたとき、思い立ったとき、MI治療を受ければそこで食い止められる可能性があります。
できるだけ多くの患者さんに、良い治療を受けていただくことが私の信条です。
治療内容について、費用について、ご質問がありましたらお気軽にお問合せください。当院では初診時にカウンセリングも行なっています。気になることは何でも、ご相談ください。